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誤訳満載ゲラでげっそり [雑記]

いまある本のゲラをやっているのだが、ベテランのはずの編集者が入れた直しが、悪夢のようにひどい。これは書かずンはいられない。
experienceを「経験」と直されている、これは可算名詞の場合の語義で、不可算名詞では経験によって得た「知識」「知見」、具体的な経験のことではbi。
「便宜上」となっていruが、原文はconvenientlyではなくconventionally「通例」。
coherentを「明確」とされたが、この語義は「人間」に対する場合の形容。物事についは「首尾一貫した」。
a special resonanceを「特別な反響」と直されているが、「反響」は不可算名詞の場合の語義。可算名詞では「共鳴」。
Peace was identified with the reach of imperial power.
ゲラ「平和は帝国の及ぶ範囲と同一視される」
原稿「平和は帝国の勢力範囲と深く結びついている」
identify A with B..の主語が「人間」である場合は、「同一視する」。
A be identified with Bの場合は「AとBは関係がある」。
check imperial Habsburg preeminence
ゲラ「ハプスブルク帝国の優位性を確認する」
原稿「ハプスブルク帝国の傑出した力を殺ぐ」
challenge 「挑戦」町の英語教室でも教えるような初歩的ミス。「難題」「問題」が正解。

ひどいよね~。辞書ひいてほしい。


ウィズダム英和辞典 第3版

ウィズダム英和辞典 第3版




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『怒りの葡萄』を訳す、その5 [雑記]

the team and the wagon「馬二頭と馬車」……前にも出てきたが、the teamは対になった馬のことだ。
the government of families「家族のまつりごと」……一家を「治める」ということだろう。家長という概念には、いくぶん宗教的な響きがあるように思う。
singletree「衡」……横木のことであるが、「均衡」や「平衡」というように、秤の横竿も指す。
ridge pole「棟木」
blocked(コイルばねが縮み過ぎないようにする部品をかますこと)
(第11章)
brown owl「モリフクロウ」……形容詞がついた名詞は要注意だ。
(第12章)
国道66号線のルートについて、著者は誤解を招く書きかたをしている。ルート66はミシシッピ川を起点としてはいないので、64号線との混同。どの訳書もなぜかこれを指摘していない。「マザー・ロード」という言葉を生んだこの作品について、いささか不注意というしかない。
(第15章)
…heavy with silver and with greasy bills「銀貨や脂じみた紙幣がずっしりとはいっていた」……誤解してはならないが、この時代は10セントも銀貨だった。それを見逃してはならない。そうでないと、この人物がたいそうなお金持ちに思えてしまう。また、この道端の食堂にはnickel phonographがある。要はジュークボックスなのだが、一般にそう呼ばれるようになるのは後世――1940年前後なので、ここでは「五セント蓄音器」とした。“Made in U.S.A”(Phil Patton)
(第17章)
boundary「戦闘地境」……この章では、渡りびとの群れを一種の軍隊になぞらえているので、この言葉を使った。むろん、先住民との争いも、作者の念頭にあっただろう。
(第18章)
with few points and rays to them「芒も輻もほとんどない、射抜くような鋭い星々」……「六芒星」というが如く。
(第20章)
float「退去命令」……“Dictionary of American Slang”(2nd Edition)。新しい版にはこの語義は載っていない。
heeled slippers「ハイヒール靴」……slippersは「つっかけ」ではなく、紐で締めずにすっとはける婦人靴のこと。「スリッパ」「サンダル」ではない。シンデレラがはいていたのもこのたぐい。踵のないものはmulesという。
(以降、まとめて)
sleeve protector「腕抜き」
tortoise-shell cat「サビ猫」
jerk「細切れの短い線路」……“Dictionary of American Slang”(2nd Edition)など。
yellow cat「茶トラ」……猫の毛の模様については、多々サイトがある。
☆すこし忙しくなってきたので、最後は駆け足になったが、骨子はおわかりいただけたと思う。長い作品では、細かい部分が不正確になりがちだが、文章の解釈はともかく、名詞くらいはきちんと調べて訳したいと思う。それに、もっと言葉にこだわりたい。たとえば、この小説に登場するのはimmigrant「移住者」ではなく、住むところも定まらないmigrant「渡り鳥=季節労働者」なのだ。スタインベックもmigrantという言葉を使っている。だから、訳者は「渡りびと」と訳した。
☆前訳はいずれも、モノに対する注意がすこし足りないところが散見する。kettleについては最初に触れた。cornbreadは英和辞典ではたしかに「トウモロコシパン」だが、bread=パンではなく、焼いたものをひろく指す。「お焼き」もbreadといえるかもしれない。cornbreadはフライパンいっぱいに生地を入れて焼き、材料は多少ちがうが、どちらかというとパンケーキみたいな感じだ。『アメリカ南部の家庭料理』(アンダーソン夏代著・アノニマ・スタジオ)の写真を見ればたちどころにわかる。アメリカの食については、『アメリカは食べる』(東理夫著・作品社)も、おおいに参考になるだろう。
☆ホンヤクはもともと異国の文化を伝えるという意味もあるのだから、「衣・食・住」にはことに留意しなければならない。言葉の解釈、訳しかたも重要だが、訳者も読者もモノにこだわってきたところに、翻訳小説のおもしろさがあった。ジェイムズ・ボンドのアタッシェ・ケースはかっこよかったし、マティーニへのこだわりも忘れられない。フィリップ・マーロウのように開店したばかりのバーで飲んでみたい。『怒りの葡萄』を読んで、ジョード一家のつましい食事をこしらえたくなった。豚肉の塩漬けはやったことがあるが、こんどはぜひ「コーンブレッド」を焼いてみたいと思っている。
☆いずれ続編を書くかもしれないが、まずはこれにて落着。


アメリカは食べる。――アメリカ食文化の謎をめぐる旅

アメリカは食べる。――アメリカ食文化の謎をめぐる旅

  • 作者: 東 理夫
  • 出版社/メーカー: 作品社
  • 発売日: 2015/08/29
  • メディア: 単行本



アメリカ南部の家庭料理

アメリカ南部の家庭料理

  • 作者: アンダーソン 夏代
  • 出版社/メーカー: アノニマスタジオ
  • 発売日: 2011/12
  • メディア: 大型本



Made in USA: The Secret Histories of the Things that Made America

Made in USA: The Secret Histories of the Things that Made America

  • 作者: Phil Patton
  • 出版社/メーカー: Penguin Books
  • 発売日: 1993/07/01
  • メディア: ペーパーバック



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『怒りの葡萄』を訳す、その4 [雑記]

a single-action Colt「シングルアクションのコルト拳銃」……コルト・ピースメーカーが有名だが、一発撃つごとに撃鉄を起こさなければならなくても、「連発銃」という。いわゆるsix-shooterである。これに対し、「単発銃」というのは、弾薬を一度に一発しかこめられないものを指す。
jake……禁酒法の抜け道に使われ、「ジャマイカ・ジンジャー」と呼ばれた医療アルコール。人体に有害。
unbreaking loneliness「乗り静めることのできない暴れ馬のような孤独」……馬を使った比喩は多い。調教し、飼いならすことをbreakという。よく使われる用法だ。
let the clutch out against the brake「クラッチをつないだままでブレーキを踏む」……もちろん、クラッチ板が減っていて滑っていないかをたしかめている。『怒りの葡萄』では自動車が重要な役割を果たしているので、こういった描写が多い。モータリゼーションの幕開けの時代だが、自動車のメカニズムはこのころに確立したものが多く、驚くほど変わっていない。
she ain’t shooting no oil「オイルは漏れてない」……じっさいには「噴く」という表現が多いかもしれない。シリンダーヘッドやその他の部分から、オイルが漏れていると、エンジンが焼きつくおそれがある。現に、第16章ではオイルが関係するトラブルが起きる。

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『怒りの葡萄』を訳す、その3 [雑記]

スタインベックの作品には暗喩や引用が多く、気を付けなければならない。また、最近の翻訳を見ていると、「名詞」の時代考証をおろそかにしているものも多い。現代風に変えるのもよいが、できるだけその時代に使われていた言葉を探したい。たとえば、service station、gas stationは、日本でガソリンスタンドといいならわされているが、1930年代から使われていたのか? 『精選版・日本語大辞典』には1933年の用例が載っているから、よしとしてもいい。肝心なのは、この確認作業を行なっているかどうか、ということだ。
(第6章)
Graves「グレイヴズっていう名前の男を、この地から追い出せるやつなんかいるもんか」……Gravesは「地所の番人の子」を意味するので、こういっている。The Penguin Dictionary of Surnamesより。英米の名字にも意味があるのだから、気をつけないといけない。
evening bat「ヒナコウモリ」……「夕暮れのコウモリ」ではない。
bresh「柴」……brushの方言。
the mice scampered「ハツカネズミが迸(たばし)り」……「禽獣迸」と云ふが如し、と『支那文を読む為の漢字典』にある。水についての用法は、のちに表われた。『燃える果樹園』(シーナ・ケイ、鴻巣友季子訳・文春文庫)にも「ネズミは影のように迸り」とある。
(第7章)
worn bands「バンドブレーキがすり減っている」……いまでは考えられない仕組みだが……。
don’t pump oil「オイルを食いません」……シリンダーの精度が高いというのを売り込んでいる。
☆昔の自動車のことが出てくるので、この章はなかなか厄介だ。
(第8章)
late quarter-moon「……月は、下限を過ぎて、はかなく痩せていた」the first quarterであれば「三日月」だが、late quarterといっている。十五日の満月を過ぎ、新月に向かう細い月のことだから、月齢は二十六日だろう。「三日月」というのはちょっと抵抗がある。夜明け前に見えたのだから、新月に近づいている月であることはまちがいない。
truck side「あおり」……ふつうに使う言葉だと思うが、訳書ではなぜかあまり見かけない。
high brown biscuit「キツネ色に焼いたのっぽビスケット」……スコーンが起源といわれているが、スコーンはバターと牛乳を使い、ビスケットはラードとバターミルクを使う。むろんバターなど買えない貧困層の食べ物だからである。むくむくと高くなるので、この名がある。
chopping block「大俎板」……あとでここが豚をさばくのに使われるが、家の中が血で汚れるのを嫌って、外にあるのだろう。
great pan「天板(パン)」……オーブンの鉄のトレイのこと。
got the bit in his teeth an’ run off his own way「はみを噛んでしまって暴走する」……手綱を強く引くことを重ねると、口に噛ませたはみが効きすぎて、かえって逆効果になる。熟語にはなっているが、それにたとえている。
(第9章)
hams and buttocks「股と臀(でん)」……馬体の部分の名称。
off bay「左手(ゆんで)の鹿毛」……a team(馬二頭)のうち、off sideつまり道端とは反対側の馬のこと。右側通行だから、左側の馬を指す。
the anger of a moment「神の怒りはただしばしにて」……『詩篇30‐5』。スタインベックはしばしば聖書から引用するので、かならずコンコーダンスを調べなければならない。






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『怒りの葡萄』を訳す、その2 [雑記]

『怒りの葡萄』は、(1)聖書のように天地(あめつち)や気象のことを描く場面、(2)農民たちが地所を逐われ、あくどい業者にボロ自動車を押しつけられ、西へと流れていくありさま、(3)ジョード一家の物語が、コラージュのように組み合わされている。
 これを戯曲として上演するなら、(1)は朗読、(2)はスクリーンにモノクロの映像を映す、(3)は本筋の芝居、とすることも可能だろう。批判もあるかもしれないが、この訳では、それを念頭に置いた。だから、冒頭はさながら旧約聖書のようなことばになっている(それが原作者の意図であることはいうまでもない)。
『エデンの東』がそうであるように、スタインベックはまず風景描写からはじめている。それが肝心であるのは、この物語が、自然(かならずしも天災とはいえないが)にもてあそばれる人間の物語であるからだ。そこをあまり軽快に訳すのは、文学作品としての『怒りの葡萄』を軽んじることになるだろう。
(第1章 承前)
water trough「水飼い場の槽(おけ)」……牛馬に水をやることを「水飼う」という。「槽」は「かいばおけ」の意味もあるので用いたのである。
(第2章)
tan shoes「ヌメ革の靴」……あとでyellowと表現されているが、黄色に着色されているわけではないだろう。後世のことだが、TimberlandにYellow Bootsという製品がある。
flint「硬粒種のトウモロコシ」……耕された畑に「火打石」は転がっていないと思うから、flint cornのことだろう。
pint「パイント瓶のウィスキイ」……ほぼ二分の一リットルなので、ポケット瓶よりはだいぶ大きい。ただ、平たいので携帯しやすいだろう。
(第4章)
ol’ Tom’s boy「トム爺(おやじ)のせがれ」……なぜか「トムじいさん」という訳ばかりだが、ol’(old)は親しみをこめて相手を呼ぶときに用いる。「老いている」を意味するとはかぎらない。まして父親もおなじTomという名前だから、「先代」くらいの意味だろう。長男のトムが四十過ぎなら、父親は「爺さん」だろうが、そうも思えない。
irrigation ditch「用水路」……ditchとgutterは混同しやすいが、gutterは道路に平行する排水路、側溝。ドロシア・ラングは、『怒りの葡萄』に登場するような渡りびとたちが、用水路のそばで野営している写真を数多く撮っている。
water cut「雨裂」……第1章のgulliesと同。スタインベックは、文字どおりの意味でこの言葉を使っている。
freshet scars「出水に削られた小さな溝」
feeny bush「緑肥」……諸説あるのだが、feenyがseenieであるのなら、植物相から考えても、「センナ」ではなく緑肥に使われるseenie beanのほうが、畑のそばに植わって繁茂していることが、現実にありそうに思える。
(第5章)
gulch「ガルチ(深く切れ込んだ雨裂)」……gullyにしてもgulchにしても、人工物ではないことに、留意すべきだろう。
harrow「耙労」……かなり古い《ドゥーデン》の英和項目で見つけたのだが、奇しくも音がおなじなので採用した。
diesel nose「余熱栓」(グロープラグ)……ディーゼル・エンジンは、ガソリン・エンジンとは仕組みが異なる。それをよく知っておかなければならない。
fried dough「揚げパン」……ドーナツの先祖ではあるだろうが、形がちがうし、材料も異なる。もっと素朴な揚げパンだ。ちなみに、ドーナツの形を抜いたまんなかはべつに揚げ、ドーナツ・ホールと呼ばれる。こういったアメリカの家庭料理を知るにあたっては、『アメリカ南部の家庭料理』(アンダーソン夏代著/アノニマ・スタジオ)がかなり役立った。

アメリカ南部の家庭料理

アメリカ南部の家庭料理

  • 作者: アンダーソン 夏代
  • 出版社/メーカー: アノニマスタジオ
  • 発売日: 2011/12
  • メディア: 大型本



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『怒りの葡萄』を訳す、その1 [雑記]

 はじめにお断りしておくが、ここでは既訳について具体的な指摘は行なわない。数々の誤訳・珍訳を指摘することは容易だが、それはこの文章の本意ではない。ただ、これまでの訳をざっと見ると、《コンサイス英和辞典》一冊しか使わなかったとしてもありえないような誤りが散見する。たとえば…road cut off at right angle through the fields(畑のあいだに直角に敷かれた道)を「畑を横切って右に走る道」と訳しているものがあった。また、kettleを「薬缶」と訳すのも、迂闊すぎるだろう。ちなみに、古い《コンサイス》にも「かま」という語義はあるし、《ウェブスター》にも「鍋一杯のシチュー」という例文がある。文脈からも、薬缶でシチューをこしらえるなど、ありえないとわかる。《ウィズダム英和辞典》にも、「鍋、かま」とある。
 そのほか、多数の名詞で、英和辞典にあることばをそのまま用いているのを見かける。他の資料で調べようがあることについても、考証を怠っている例が多い。gopherは正しくは「ホリネズミ」だが、辞書では「ジリス」となっているものもある。風景描写には、映像資料が役立つ。「オーキー」たちを撮影したことで有名なドロシア・ラングの写真集などは必見だろう。ルート66に関する資料も数多くある。
 もちろん、じっくり調べて丁寧な訳注を付すなど、優れた訳もある。だが、近年、原作の研究が進んで、注解付きのテキストも何種類か出ているので、既訳でふたしかだった点もかなり解明された。(1)誤訳を正し、解釈を明解にする、(2)現代の読者が読みやすいような文章にすることに心を砕く――というのが、このような古典を新訳するうえでの要諦だろうが、(3)これまでにない唯一無二の訳書を著わす、ことも肝心ではないかと思う。しかしながら、最初から大風呂敷をひろげるのではなく、ここでは淡々と小さな部分を取りあげていきたい。それによって、訳者の意図も見えてくるはずである。
(第1章)
the last rains「最後のまとまった雨」……ふつうは不可算名詞のrainが複数になっている(つまり可算名詞)ときには、なにを意味するか? 《ウィズダム英和辞典》にあるように、「(一回の)大量の雨」のことだ。だから「最後の雨」という訳ではじゅうぶんに表現されていない。しかし、この部分をきちんと描いている既訳は皆無である。
the gray country「灰色の地(くに)」……政治形態としての「くに」ではないものを表わす文字がほしかった。「古くは天と地(くに)とを対称した」《字訓》白川静に拠った。
cut「毀(やぶ)る」……「土のかたまりを崩す」ことを意味する文字である。
rivulet marks「行潦(にわたずみ)の跡」……「にわたずみ」は古語のように思われるかもしれないが、『海市』福永武彦(1968年)に見られる。
plow「犂」……牛馬が使うものは「犂」。人間が使うものは「鋤」、「くわ」である。
gullies「雨裂(ガリ)……スタインベックは、まさにその現象を表わすwater cutという言葉も使っている。
gust「風の息」……辞書では「突風」という訳語がほとんどだが、気象用語では「風の息」という。地表近くでは、風はつねに急に強くなったり弱まったりする。この現象を指す。原文はthe wind increased, steady, unbroken by gustsとなっている。この文からもわかるように、gustsは「いきなり吹く強い風」と「いきなり風が弱まったりとまったりする」ことの両方を意味する。
sill「沓摺(くつずり)」……「敷居」という訳語がよく見られるが、「敷居」は戸を滑らせるためのものであり、構造も目的もまったく異なる。「くつずり」と戸のあいだには、通風のための隙間があることが多い。
(第1章つづく)


怒りの葡萄(上) (新潮文庫)

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怒りの葡萄(下) (新潮文庫)

怒りの葡萄(下) (新潮文庫)

  • 作者: ジョン スタインベック
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2015/09/27
  • メディア: 文庫



ウィズダム英和辞典 第3版 特装版

ウィズダム英和辞典 第3版 特装版

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 三省堂
  • 発売日: 2012/11/07
  • メディア: 単行本



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Facebookとブログ [雑記]

写真をアップして簡単な記事を書くのは、Facebookのほうが使い勝手がいいので、料理記事はもっぱらそちらに書くようにしています。このブログは読書、新刊、CD、雑記などに特化してしまいました。ブログでは画像のクリッピングがやりづらいのです。料理記事を見ていただいている方は、FacebookでIwan Fushimiで検索してください。
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ことばの美学66 原文と考証 [雑記]

NHKの考証をやっておられる知り合いがいて、時代ものなどで、いろいろ気をつけなければならないことについて、おもしろい本を書いている。翻訳、ことにノンフィクションではこの考証を欠かすことができない。数字などにあやまりがあれば訂正する。ところが、そうすうと「原文とちがう!」などと指摘されることもあり、これがなかなか悩ましい。じつは、たいがいの場合、原文というものは、そんなに正確とはかぎらない。有能な訳者は、つねに眉に唾をつけて原文を読んでいる。軍事ものではことに、武器装備などあらゆるものについてウラを取る。すると、「原文とちがう」ことは多々生じる。いってみれば「原文よりも正確」なのだ。フィクションでも原作者によって差がある。グレイマン・シリーズのマーク・グリーニーの描写はじつに正確で(このほうが珍しい)、訳していてとてもうれしいのだ。
考証要集 秘伝! NHK時代考証資料 (文春文庫)

考証要集 秘伝! NHK時代考証資料 (文春文庫)




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ことばの美学65 直してほしいことば [雑記]

1、旧来、「自動拳銃」ということばがよく使われていたのだが、「自動」とはフルオート、すなわち引き金を引きっぱなしにすれば連射できる機能のことだ、一部の拳銃には、たしかにそういう機能もあるが、ふつうは一発ずつ引き金を引くのだから、「半自動拳銃」すなわち「セミ・オートマティック・ピストル」が正しい。ライフルの世界では、すでにそう正しく呼ばれている。2、陸軍は「士官学校」、海軍は「兵学校」と訳さないと、まちがいであると指摘されることがあるが、これは旧日本軍の制度であり、米軍とはちがう。米軍は海軍もユニヴァーシティ(総合)なので、士官学校でよろしい。しかも「兵学校」と威張って指摘する向きはたいがい、1942年に「兵学校」が「機関学校」を合併したことを知らない。この時点で「兵学校」は、「兵科将校」のみならず「機関将校」も育成するわけになったのだから、「兵学校」という名称はいささか不正確になった。3、Detachmentを「分遣隊」と訳してあるのを散見するが、「分遣隊」とは警備のような静的任務につく部隊のことであり、独立して作戦を行なう派遣部隊は「支隊」と呼ばれる。4、「将校」と「士官」の区別だが、日本海軍では、兵学校や機関学校を出た正規の軍人を「将校」とした。だから、厳密にいえば、予備役「将校」というのはありえないわけだ。また、将校とは将(将軍)と校(佐官)であり、尉官は「士官」だとする分類もあった。時代によってことばは変わるが、なりたちを憶えておいて訳しわけてもらいたいものだ。
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ことばの美学64 イロの話 [雑記]

言葉が使われるうちに転じてべつの意味を持つようになるのは、よくあることだ。khakiというと、もとはカーキ色のことであり、カーキ色の軍服などのことだったが、いまではカーキ色とはかぎらないコットンパンツチノパンを指す。だから、brown khaki pantsもgreen khaki pantsもありうるわけで、それぞれ「茶色の綿パン」「グリーンの綿パン」のことだ。これがあんがい見逃されている。GAPのコマーシャルなどをよく見ていれば、わかるはずなのに……。おなじように、tanを「黄褐色」とする場合が多いが、そもそもそういう色の言葉はない、tanはトレンチコートの色、すなわちベージュのほうが近い。LLBeanなどのカタログが参考になるはずだよ。よく東南アジアの僧侶の衣を、サフラン色としているのを見かけるが、サフラン色はブルー系で、ありえない。欧米人はサフランライスの連想で、サフランイエローのことをいっているのだが、東洋人なら鬱金で染めた黄色であることを知るべきだろう。かようにイロの道にはご用心。
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